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あの温厚な売主さんが怒った理由

「こいつにだけは売りたくなかったんだ...」

ついさっきまでニコニコしていた売主さんが引渡しが終わった瞬間
つぶやいたのがこのひとことでした。

「どうかしたんですか?」と尋ねるスタッフ。
すると堰を切ったように売主さんの不満が...、時間にして30分。
普段はとても温厚な売主さんだけに余程心に溜まっていたのでしょう。

売主さんが言いたかったのは簡単なこと、買主のマナーや態度が
失礼だったということ。

売主さんがまず最初に失礼だと感じたのは、最初の案内の時。
さんざん家の中をなめるようにチェックした挙句、私たち不動産
業者がいないところで「いくら値引きしてくれるの?」といきな
り奥様に尋ねてきたというのです。

奥様としてはこの価格でも十分しているつもりだっただけに困惑、
言葉に詰まってしまったというのです。

その後も契約までに何度もその家を訪れ、その度に「ここだと相
当リフォームにお金がかかるわねぇ」とか、「壁紙が汚いわねぇ」
「タバコの臭いが気になるわ」など売主さんの目の前でその家の
批判をしたというのです。

買主としては少しでも有利な条件を引き出したくてそんなことを
言ったのでしょうが、売主にしては不愉快この上ありません。

「○○さんが一生懸命やってくれてたから、売ることにしたけど、
本当は売りたくなかったんだ...」無念そうに話す売主さん。
後味の悪い引渡しでした。

実はこういうことはよくある話。特に最近多いように感じます。

案内の時間に1時間以上も平気で遅刻してくる人。

外観を見て気に入らないとなるや「中は見なくてもいいや...」と
言って帰る人。

ろくに部屋の中を見ないですぐに帰ってしまう人。

「ありがとうございました」とお礼も言わないで帰っていく人。

勝手に人の家の冷蔵庫を開ける子供とそれを見ても注意しない親。

小さな子供をほったらかしにして自分達だけで部屋を見て回る親。

部屋の装飾品を勝手にさわる子供とそれを放置する親。

正直、私たち不動産業者がヒヤヒヤすること、よくあります。
買ってあげるという意識が強すぎるのでしょうか?それとも...

不動産の売買は売主にとっても買主にとっても一生に一度か二度
の特別な儀式です。どうせならお互い気持ちよく取引したいもの。

今一度、マナーについて考えてみてはいかがですか。