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事例1.相場より500万円安く購入したお客様の場合

場所は都内某所、大きなお屋敷が立ち並ぶ都内でも有数の高級住宅
地にある中古マンションです。総戸数の少ないこじんまりとしたマ
ンションで築年は昭和55年、決して新しくはないマンションです。

ただし、環境は素晴らしい。都心とは思えない静けさと落ち着いた
街並み。古いお屋敷街から望む高層タワーはミスマッチな感じさえ
します。

住んでいらっしゃる方はお医者様や会社の経営者、某有名人などそ
うそうたる人達ばかり。管理状態がいいのもうなずける物件でした。

売り出し価格は4,890万円。同じ町内の同程度の物件が5,100万円で
売り出されているのを考えると売主としてはこれでも少し安めに出
したつもりでしょう。(実はこのマンションにはシャッター付きの
専用駐車場の所有権もついていたのです。)

このマンションを今回4,500万円で購入することができたのです。
室内もリフォーム済みで普通であれば壁紙程度のリフォームで十分
住めるのですが今回ご購入されたお客様は間取りの変更を希望され
ており思い切って4,500万円での申込みとなりました。

正直なところ普通では売主が怒り出すような申込み価格です。相場
からかけ離れた価格の物件であればそんなこともありますが今回は
最初から相場より低めの価格設定です。普通ではまず不可能な価格
交渉ですが運良く交渉が成立してしまいました。その原因を解説し
てみましょう。

まず第一に売主さんがすでに新居を購入しており引越しも終わって
いたということがあげられます。大抵の売主さんは新居に移る前は
余裕があるのですがいざ新しい生活がはじまると急激に過去の清算
をしたくなるようです。宙ぶらりんな状態では新しい生活が落ち着
かないからかもしれません。次第にお金の損得より気持ちの損得を
考えるようになるのです。

次は売り始めたころに4,550万円という価格で申込みが入ったことが
ありその時は「冗談じゃない」と断ったことがあったのです。しか
しそれ以来、案内はあっても具体的な条件提示がないという状態が
続いていたようで心の中に「あの時売っとけばよかったのかも...」
という迷いがあったのかもしれません。

そして一番重要なのはこの売主さんが会社を経営していらっしゃる
社長さんだったということがあげられます。サラリーマンの方でも
そうですが経営センスのある方は最後の決断ができます。いくらい
い商品でもその時の需給バランスによっては売れないことがありま
す。かといって放っておけばどんどん商品価値は下がっていき気が
付けばあの時無理してでも売っておけばよかった...などということ
はビジネスではよくあるからです。

経営者だからこそ、そんな経験をたくさん積んでいらっしゃるので
しょう。最後の決断はあっけないほど潔良いものでした。

最近、買い替えのご相談をよく受けます。しかし内容をお伺いする
とあまりにも安易に売却できると考えていらっしゃるお客様が多い。
今は、というよりこれから数年は完全に買い手市場です。売主にと
ってはかなり厳しい状況が続きます。場合によってはお客様が付い
ただけで幸せというようなことにもなりかねません。売主にとって
は決断力がお金に直結する時代を迎えそうです。